つくしとふくとネコの母

保護猫の里親が書く日記

保護猫の里親になるのはハードルが高い

今日は少し不満を書きます。

 

うちの猫たちは保護猫です。

 

個人で保護活動している方から、

 

里親募集サイトを通じて譲渡してもらいました。

 

個人で保護活動している方でも、

 

保護団体以上に厳しい条件をクリアしないと

 

譲渡しない人もいます。

 

それは、保護した猫の命を守るためなので、

 

当然のことです。

 

私自身も、子猫を保護して里親を募集したときは、

 

条件をいくつかつけました。

 

たとえば、

 

ペット可の物件
完全室内飼育
適切な時期に去勢避妊手術(報告義務)
猫アレルギーの有無
60歳以上の方は後見人を立てる
単身者の方は後見人を立てる

このような条件を提示して、

 

自宅へのお届けを承諾した方にだけ

 

譲渡にかんするやり取りをしました。

 

きちんと条件を提示していても、

 

読まずに応募するような人もいるので、

 

そういう人はもちろんお断りしました。

 

厳しくても、それでも猫と暮らしたい人がいるので、

 

条件を甘くすることは考えませんでしたが、

 

もしも一人暮らしの人や高齢の方が応募してきたら、

 

そのときは丁寧に話し合いをして考えたいと思っていました。

 

私が子猫を保護して里親を探したときは、

 

ご夫婦だったし、

 

条件をクリアしていたので、

 

とんとん拍子だったが・・・。

 

じつは、なぜこのようなことを書いているのかというと、

 

先日、21年暮らした愛猫を見送ったフォロワーさんが、

 

新たな猫を探しているのに条件がクリアできずに

 

凹んでいる様子だったからだ。

 

直接の知り合いではないため、

 

あまり馴れ馴れしくなぐさめたり、

 

励ましたりするのは遠慮しようと思っているのだが、

 

なぜきちんと自立して生きている人間が

 

保護猫を引き取れないのかというモヤモヤとした

 

気持ちになっているからだ。

 

その人の愛猫は、とても健康で丈夫な子だったらしく、

 

病気したり、怪我したりすることもほとんどなく、

 

避妊手術してからは病院に行くこともほとんどなかったそうだ。

 

シニア猫になってから、歯周病や便秘で

 

動物病院へ行ったというツイートを見たが、

 

通院が必要な病気になることもなく、

 

静かに21歳で旅立っていった。

 

でも、全ての猫がそんなに健康体ではなく、

 

我が家の猫たちも医療費はすごくて、

 

ペット保険に入っていないと冷や汗ものなのは間違いない。

 

でも、できることには限界があるので、

 

そのときにできることを精一杯するだけじゃないだろうか。

 

愛する猫のためなら、

 

みな一生懸命になるだろう。

 

しかし、twitter界隈では、

 

愛猫が難病になって高額の医療費が必要になり、

 

寄付を募ったりするケースもある。

 

きっと経済的なことを言われると、

 

十分なケアができると約束できないと思っているのだ。

 

一人暮らしなので、仕事をしている間は留守になる。

 

それも保護団体としては不安要素らしい。

 

たしかに色々と厳しく条件があるのは

 

猫のためなのはわかる。

 

でもせめて、ちゃんと話を聞いて欲しいのだ。

 

私はその人のツイートを偶然見つけた。

 

美しい三毛猫と生活しながら、

 

美味しそうな朝ごはんを作る人に惹かれてフォロワーになった。

 

面白い表現をする人なので、

 

つぶやきを見ているのも面白かったし、

 

何より三毛猫さんが愛らしくて美しくてファンになったんだ。

 

そのときにはすでに17歳くらいだったと思うが、

 

シニア猫には見えない美しさだった。

 

ある夜、夜中の彼女のツイートを見ていて、

 

思わずもらい泣きしてしまった。

 

彼女と三毛猫さんは、何度か引越しをしている。

 

猫にとって引越しはかなりのストレスです。

 

その度に、三毛猫さんを抱いて、

 

部屋の中をグルグルと歩きながら、

 

今まで使っていたお気に入りのモノを見せながら

 

安心させたのだそうだ。

 

その夜は、なぜか三毛猫さんがよく鳴いたらしく、

 

彼女は抱っこして部屋の中を歩いたのだ。

 

そのときふと、もしも死んでしまったら、

 

そこにあるお気に入りのモノや場所を見て

 

泣くんだろうな・・・というツイートが

 

タイムラインに流れてきたのだ。

 

いつか必ずやってくる別れの時を一切考えずに

 

過ごすことなんて不可能です。

 

夜中にふと思ってしまった切ない気持ちに触れて、

 

私も泣いてしまったのだ。

 

彼女は猫への愛は、直接会わなくても

 

文字だけでもヒシヒシと伝わってくる。

 

もしも彼女の猫になったら、

 

広い家じゃないかも知れないし、

 

いつもベッタリと甘えて暮らせるわけじゃないかも知れない。

 

贅沢な食べ物にありつけないかも知れない。

 

それでも、愛されて安全に暮らせるのなら

 

猫も幸せではないだろうか。

 

子猫ではなく、里親の決まりにくい成猫を

 

引き取ろうとしているのだから、

 

留守の時間が長いのはかえって猫にはいい環境かも知れない。

 

保護団体は、妥協してしまうのが怖いのだろうが、

 

妥協ではなく、個々の事情をちゃんと聞いた上で、

 

提案できる方法を模索して欲しいものだ。

 

もちろん、多忙なのはわかる。

 

それは十分すぎるほどわかっている。

 

でも、幸せに暮らせる猫が1匹増えるのなら、

 

話し合いをする機会くらいは設けてもらえないだろうか。

 

そう思わずにはいられない日だったのでした。